こちらの山行の続き(扇沢から日本海を目指して、最終日4日目)です。
白鳥小屋から親不知の海辺まで、残り約9.5キロ!
親不知観光ホテルの、日本海を眺めながら入れるお風呂が楽しみ!
ここからは下りがほとんどですが、最後の入道山付近は少々アップダウンがあります。
白鳥小屋~坂田金時の頭~シキ割の水場~坂田峠
他の白鳥小屋利用のお二人は、4時前には日本海に向けて出発していきました。
私は親不知観光ホテルのお風呂の予約9時半に合わせて下山すべく、日の出後の5時に出発とします。
幸いにも前日夕方からの雨は上がり、天候は回復していました。
出発前の4時半過ぎに、栂海山荘から来たと思われる団体さんが小屋前に現れて、びっくりしました。おそらく夜中に出発されたのかな・・・と。
真夏の栂海新道は、涼しいうちに歩みを進めたほうが楽ではありますね。
出発前に小屋の上の展望台にあがり、歩いてきた山々に挨拶をしてから下山開始とします(天気がいいと、ここから剱岳も見えます)。
坂田金時の頭付近で、先ほどの団体さんに追いつく。
木のトンネルのような、風もなく暑い登山道をどんどん下って、複雑な谷の地形に降り立ってから少し進むと、シキ割の水場。
か細いですが、ありがたいことに水は出ていてくれたので、冷たい水でリフレッシュすることに。。水がたまるのをのんびり待つ。
(8/20時点、栂海新道のWebサイトによると、もう水滴程度のようです。)
シキ割の水場からは、金時坂という名称のロープやザレ場・ハシゴの続く、なかなか気が抜けない急坂となります。
標高1,000m以下になり、早朝の下りでも、汗が止まりません。。
山で過ごす時間をもっと楽しみたいなぁ、降りるのはなんだか寂しい気分だなぁ・・・という思いもありましたが、もはやそれ以上に親不知観光ホテルにある、お風呂・ジュース(特に炭酸)の引力に惹かれて、坂田峠はまだかな、と無心で下りました。
激下りを経て、車道に。坂田峠です。
穴あき看板、まだまだ続きます。
ここも広場になっているので、ザックを降ろして一息。。
坂田峠~尻高山~二本松峠~入道山~親不知観光ホテル
坂田峠から尻高山までは、金時坂と打って変わって、比較的平たんな気持ちの良い登山道が続きます。ここも栂海新道の中で、好きな場所の一つです。
日差しはありますが、風が抜けていて、暑いながらも心地良かったです。
坂田峠からの癒しの道を進んでいくと、緑豊かな尻高山の山頂にでます。
ここから二本松までは下りが続きます。
坂田峠からは道幅が少し広くなり、歩きやすくなった感じがあります。
進んでいくと、再び車道に出くわします。
赤い階段を下りていくところで、白鳥小屋を利用していた方とお会いしました。
この車道を越えたところから、林様が大きな杉へと突然変わります。不思議です。
杉林の中をゆるやかに下っていくと、二本松峠に出ます。
ここから入道山付近までが、細かなアップダウンが何度も出てきます。
栂海新道を下りで来たときは、最後の追い込みのような地形になっています。
入道山の山頂は見落としましたが、3回ぐらい登り返しののち、ようやく日本海に向かって、一気下っていく道になります。
途中から蝉がミンミン鳴いていて、「いつもの日常に近づいてきた」と実感。
樹林帯を下っていくと、突然開けた場所に出ます!
すっかり海が近くなっていて、波模様まで見えるところまで降りてきました。
この鉄塔のところまで来たら、栂海新道の登山口はだいぶ近いです。
もう1回車道を渡って、その後、国道のある栂海新道登山口に出ます。
登山口のところに降り立ったところ、登山ウェアを来た2人組さんがいました。
野口五郎・祖母谷温泉と回って、親不知に立ち寄っていたそうで、栂海新道を歩いている人いないかな、と思いつつ散策していたところ、私が現れたそうです。
お花に詳しい方で、栂海新道登山口に咲いている、かわいらしいお花の名前を教えて頂きました。
「栂海新道の登山者にあったら、たくさん写真撮ってあげようね!って話をしていたの!」とのことで、(汗だくで、だいぶとんでもない感じだったのですが、)本当にたくさん写真を撮っていただきました。
普段山では自分の写真を撮らないもので、感謝です。
日本海へ
親不知観光ホテルの駐車場横から、海岸に降りることができます。
80mの階段下りです。
今まで来た3回は、すべてザックは置いて空身で降りましたが、白鳥小屋でお話した方が「元気だったら旅の相棒のザックも一緒に降りようと思う」と仰っていたのに触発され、テント泊ザックも持って降りることとします。
海まで降りたら、白鳥小屋を利用されていたもう1名の方が休んでいました。無事に下山されていてよかったです。
ここの海岸は、角のとれた漬物石みたいな丸い石が海岸を埋め尽くしていて、波が来る度にカラカラ、コロコロという面白い音がします。
靴を脱いで、タオルを準備したら、海へ。
コロコロ岩の上歩きが、足つぼマッサージのような感じで、下山直後の足裏に効いて痛い(笑)
再び、登山口でお会いした方に写真を撮っていただく。
(そしてこの後、波が急にきて、腰まで水浸しに。お風呂前でよかった。)
その後も、栂海新道を降りてきた別の方とお話をしたり、海岸で行動食を食べたり、ぼーっとして過ごし、9時前ぐらいに散歩しながらホテルに向かいました。
レンガ造りの旧親不知トンネルは涼しくて最高でした。夏おススメです。
予約通り9時半にホテルに入り、フロントで栂海新道を歩いている他の登山者の情報をお伝えし、のんびり海を眺めながらの久しぶりのお風呂を楽しみました。
※入浴&送迎は前日までに予約が必要です。
ホテルのWebサイトに詳しい情報が出ています。
【公式】親不知観光ホテルベストレート保証 (oyasirazu.net)
帰路
その後、親不知からの電車の時間に合わせて、ホテルから送迎頂きました。
私は駅の手前のピアパークに送迎頂き、そこでヒスイを見学したり、お土産を買ってから、国道沿いを歩いて親不知駅(徒歩10~15分)に向かいました。
電車の本数は1時間に1本ぐらいのようです。
親不知駅から糸魚川駅に移動し、糸魚川からは新幹線で帰京です。
(糸魚川駅でもお土産屋に立ち寄り、いろいろ購入しました。)
糸魚川駅からは、雨飾~焼山~火打山の山塊もよく見えますが、白鳥山も見えるようです。
プラットフォームから見て、あのおそらくとんがっている山が歩いてきた白鳥山かな。。なんて思いながら親不知方面を眺めて新幹線の到着を待ちました。
扇沢から親不知への旅は、ここまでです。
今年は北アルプスの各所で深刻な水不足になっていますが、栂海新道の水場もかなり厳しいと感じました。
小野建さんの本を読み返してみて、また栂海新道を歩くことができる日を楽しみにしたいと思います。