こちらの山行の続きです。
初日にたどり着いた五竜山荘のテントの中で、台風による天候の影響とルートの特徴など、いろいろ思案の結果、10時台に白馬岳頂上宿舎につくようであれば、予約していたテント場はキャンセルして、朝日小屋に向かうこととしました。
五竜山荘~唐松岳
3時15分出発、前日の夕方は雲の中でしたが、星空がきれいでした。
周りのテントの多くは明かりがともっていて、準備を始めている様子でした。
まずは、五竜山荘のすぐ横の白岳から、下り基調のハイマツ帯を進んでいきます。
途中でたまたま見上げた空を流れ星が駆け抜けていきました。
樹林帯の唐松への登り返しに入り、大黒岳の道標を通過し、牛首の岩場へと進んでいきます。
人が少ない時間帯に歩いていたのであまり気になりませんでしたが、往来が多い日中帯は、牛首のクサリ場は、なかなか込み合いそうだなぁ。と思いました。
クサリ場を抜けたら、小屋はすぐそこです。
写真には写っていませんが、ちょうど日の出の時間ということもあって、山頂も小屋裏の高台も、人だらけでした。
山頂でザックを降ろして、不帰ノ嶮に備えてヘルメット装備に変更とします。
唐松岳~不帰ノ嶮~天狗山荘
ここからは、また岩稜帯歩行となります。
不帰三峰、二峰南峰・北峰、一峰とアップダウンのある道を抜けていき、最後は天狗の頭に向かって400mほど登り返しとなります。
登りきった先には、素敵な白馬三山の稜線歩きが待っています!
不帰三峰のトラバース通過、二峰南峰までは、比較的なだらかなハイマツ帯歩きです。
お盆休みということで、不帰ノ嶮を歩いている登山者が多かったです。
よく見ると登山者が映っているかなと思います。
二峰北峰からコルへの下りのクサリ場での行き違いの量を心配していましたが、足場の広いところで済んだのでほっとしました。。
不帰二峰・一峰のピークや、鞍部はちょっとした広場になっていて、人数が多くなければザックを降ろして一息つくのにちょうどいいです。
これは、また雲が出てきたな・・・と思いつつ、不帰一峰で撮った1枚です。
ここから先は、また鞍部に降りて、天狗の頭に向かって延々と登り返しとなります。
途中クサリ場も出てきますが、ガレ・ザレのほうが要注意かなと思います。
鹿島槍や五竜岳への登りを思い出しながら、無心に登っていきました。
登り返しは大変ですが、登り切ったら大展望です!
久しぶりに鹿島槍に再会です。
後立山連峰の山々は、1つ1つがどーんと大きく、特徴も様々で、歩いていて楽しいです。
(同じような理由で、南アルプス南部の山域歩きも好きです。)
ここで英語を話す単独の女性の方が休憩していたので、お声がけをさせて頂き、ちょっとお話を楽しむ。
無事に不帰キレットを通過できていますように。
さて、天狗山荘を目指します。
不帰ノ嶮は、白馬のほうから歩くことが多かったため、いつもこの辺りは薄暗い時間帯に歩いていたため、あまり記憶が無かったのですが、天狗尾根は・・・最高ですね。
稜線がきれいだな~、白馬の町もよく見えるなあ~、と思いながら歩みを進め、天狗山荘に到着。
天狗山荘の周辺は高山植物が豊富でした!
歩いた時点では水場は大丈夫そうに見えたのですが、その後山荘からのお知らせで8月末にはこの雪渓の水場は枯れる見通しという情報を見かけました。
ここで水補給を予定していたため、ついでにザックを降ろして休憩とします。
ジュース買おうかな・・・と思いつつ、白馬岳までお楽しみを取っておくことにします。
天狗山荘~白馬鑓ヶ岳・杓子岳~白馬岳
さて、まずは眩しいほどに白くて美しい白馬鑓ヶ岳を目指します。
山荘から稜線へは、少し登り返しとなります。
この斜面もまたお花が素晴らしいです。
白馬鑓ヶ岳、いつ見てもかっこいい。
また登りだけど、もくもくと登っていればいつか山頂につく。
この山行に備えて、アップダウンがあって距離があるルートを歩こうと思い、早川尾根・甲斐駒ヶ岳に行くことにしました。
その時、早川尾根小屋でお会いしたTJARを目指している方から、トレーニングやリカバリについて色々ご教示いただいたのですが、その中から延々と歩道橋を上り下りして往復するのを2週間ほど毎日続けていました(ペットボトル5キロを背負って)。
一定のペースで登り続けることへの耐久性が、改善されたような気がします。
標高の低い栂海新道への対策の一つとして、暑熱順化にもよかったと思います。
ここからは人気の白馬三山エリアということで、一気に登山者が増えてきます。
信州側から沸き上がる雲と稜線。
賑やかな白馬鑓の山頂を通過し、ザレ場に気を付けながら下って、杓子岳への登り返しへ。
杓子岳も大賑わいでした!
杓子岳からまた下って、200mほどの丸山の登りへ。
白馬岳の隣の清水尾根が雰囲気良さそうで、いつか歩きたいなぁと思いながら歩みを進めていました。
10時半過ぎには白馬岳頂上宿舎につきそうな見通しです。
10時半ごろ白馬岳頂上宿舎への分岐につき、ザックを置いて、プラティパスやら水くみグッズをもって小屋に向かいます。
受付で事情を説明したところ、「今から朝日小屋に向かうのは有りか無しか」という小屋番さんの判断になりました。
出発地点と人数や装備を聞かれ、それぞれの質問に回答したところ、「まぁいいんじゃない。無理はしないでね。」ということで許可を頂きました。
ここから朝日小屋までは距離が長いです(過去に5回歩いています)。
時間に余裕はないですが、栄養補給をしっかり行わないとと思い、お昼ご飯を作って、白馬山荘でレモンソーダを飲みました。
11時頃、白馬岳につく頃には、雲の中にいました。
ここから朝日小屋まで頑張らないといけないことを考えると、眺望がないのは残念ではあるものの、日差し直撃よりは曇りのほうが有難いかなとも思います。
白馬岳~雪倉岳~(水平道)~朝日小屋
白馬岳から雪倉避難小屋までは、しばらく下り基調です。
白馬岳に向かう方が多く歩いていました。
三国境からは一気に登山者が少なくなりますが、朝日岳方面から白馬岳方面に歩いてくる登山者が結構多かったです。
朝日小屋、大賑わいだったろうなぁ。。。
鉢ヶ岳のトラバースを抜けて、荒涼とした広い尾根を歩いていくと、鞍部にある雪倉避難小屋に出ます。
ここから雪倉岳に登るところのお花畑を楽しみに歩いてきました!
お花畑の中をジグザグ登り、ハイマツ帯もジグザク登り、最後は広々とした広場を歩いていくと、雪倉岳の山頂へ。
ここだけ晴れていました。
雪倉岳を登っているときに、最後に1名会いましたが、さすがにここからは他の登山者は誰もいないようです。
山頂から一気に下って、トラバース道へ。
歩いていたら、急にバサバサと鳥が飛び出してきて、びっくり!
よく見たら雷鳥さんファミリーでした。意外と低い標高のところにもいるものなのね、と驚きました。
赤男山のトラバースからは、もうすっかり樹林帯歩きです。
細かなアップダウンが続き、朝日岳と水平道への分岐になかなかたどり着かず、長く感じました。
(16時前までには小屋につくだろうという見込みで進んでいました。)
朝日岳・水平道の分岐から、水平道ルートへと進みます。
いつも朝日岳経由で朝日小屋に行っていたため、水平道は初めて歩きました。
山と高原の地図で「大きくアップダウンを繰り返す」と書かれていたので、ある程度覚悟はしていましたが、木道はあるものの登ったり降りたりが多く、「水平(なところもある)道」という感じでした。
白馬方面から朝日小屋に向かうのは、どのルートも体力を要しますね。。
最後、水場でリフレッシュをして、歩いているルートより小屋が高い位置に見えて、最後の最後にまた登りか。とさすがにヘロヘロになりつつも、無事に朝日小屋に到着することができました。
15時を過ぎてしまってすみません、と謝りながらテントの受付へ。。
ちょうど、朝日小屋から降りてきた女性2人組のテント泊さんとほぼ同着でした。
テントを張ったあと、お話させていただくと、この日は猿倉から朝日小屋まで来ていて、明日は一気に栂海新道を降りて親不知に出る計画とのこと!
とても気さくて元気な方々で、いろいろお話を楽しませていただきました。
夕日は富山湾のほうに沈んでいきました。
雲は出ていましたが、バンザイの丘(イブリ尾根のほうに少し歩いたところ)から、時折海を眺めることができました。
2日目に朝日小屋まで来ることができたため、翌日の3日目は栂海山荘の一つ先の白鳥小屋を目指すこととします。
事前の確認では、白鳥小屋直下以外は水場は大丈夫そうだったのですが、猛暑の影響が気になるところです。
3日目の記録へ。。