山で過ごす時間

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2019/4/28-4/30 七倉よりノートレースの裏銀座縦走(七倉~野口五郎岳~鷲羽・三俣蓮華・双六~新穂高)

今回は直前の降雪・2日目夜の降雪に伴い、過去のGWや残雪期山行の中でも、最も厳しい山行でした。

大好きな赤牛岳を眺めながら、裏銀座の美しい稜線を歩くこと(十分に楽しむ余裕はなかったけれど。。)を目的とした山行で、天候が良ければ黒部五郎を経て飛越トンネルに降りる予定でしたが、短縮して新穂高に下山としました。

 

なお、少し前置きが長くなりますが、今回は先にコース全体の振り返りを入れておきたいと思います。

 

登山口までのアクセス

七倉までは毎日あるぺん号

帰りは新穂高ロープウェイから平湯温泉は路線バス(ロープウェイ建物内の券売機で券買ってから乗車です)

平湯温泉から新宿は高速バス

 

下山後の温泉

ひらゆの森 500円+鍵付きロッカー代 100円

平湯バスターミナル3Fのお風呂は閉店してしまいました(涙)

 

宿泊地

1日目: 野口五郎小舎 冬季小屋(鐘がある建物)

     ※冬季小屋利用料2,000円、高瀬館か烏帽子小屋に支払い(夏また来て払おうと思います)

2日目: 三俣山荘 テント

     ※Softbank 4G電波が入りますが、3日目の風雪時は圏外でした

 

苦労したところ

ほぼ全編に渡っておりますが。。。ワリモ北分岐から三俣山荘とシシウドヶ原以下の雪渓以外、ラッセル続きでした

  • 高瀬ダムの先、ブナ立尾根登山口の直前の濁沢の渡渉(雪をかぶった橋を渡るべきか、渡渉ポイントを探すべきか・・・で30分ぐらい停止→結果的に橋利用)
  • ブナ立尾根の終わりのないルーファイ(特に1,700m付近までのトラバース気味の区間)、踏み抜き、膝~腰ラッセ
  • 烏帽子小屋テント場が雪の吹き溜まり(腰ラッセル)
  • 東沢乗越から水晶小屋までのルーファイと踏み抜き
  • 水晶小屋からワリモ北分岐区間の吹き溜まり →ワリモ北分岐へのトラバースは嫌な傾斜だったのでピーク越えにしました
  • 三俣蓮華岳から双六岳は、風雪でなかなか進めなかった
  • 双六小屋から弓折岳への稜線に上がるトラバース基調の登り。吹き溜まりで、膝~腰ラッセ→3日目は三俣山荘から大ノマ乗越まで、基本的にワカン利用
  • 弓折岳稜線の延々と続く踏み抜き
  • 大ノマ乗越からシシウドヶ原まで、ほぼ全面デプリ(急いで下山)、また雪が腐っていて膝まで踏み抜き

 

※今回の天候によるものもあります

 

烏帽子小屋から野口五郎岳を経て、東沢乗越までは踏み抜きはあるものの、道はわかりやすいと思います。

また、ワリモ乗越から新穂高までのについては、昨年の記録にも情報は残していますが、今年のほうが雪が多くアイゼン・ピッケル歩きとなっています 

 

それでは山行の記録です。

七倉~高瀬ダム~ブナ立尾根~烏帽子小屋

七倉山荘は営業していたかは不明でしたが、トイレは利用可能でした

あるぺん号から私も含めて5人下車して、それぞれ準備を進めています

韓国人のお2人とおなじぐらいのペースで4時頃から高瀬ダムに向かって歩き始めました

※タクシー予約していた方々もいらっしゃったようです

 

高瀬ダムへのジグザグ登りはツルツルでちょっと歩きにくい。。

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トンネル抜けて立派なつり橋を渡り、樹林帯、河原を歩いて濁沢渡渉ポイント

 

どう見ても、重装備でこの橋は危ない。。。

韓国人の方々と渡渉ポイントを探してみたものの、なかなかいい場所が見つけられず、慎重に橋を渡ることに。。

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右往左往ののち登山開始

始めから雪です

滑って歩きにくいですが、写真のような人工的な目印があるうちはいいです

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ルーファイに時間を要し、10番まで来るのに1時間もかかってしまいました

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こんな感じで、目印は地面から出ている杭やロープのみです

木のペンキやテープは少ないです

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6番(中間点)

たまに雪が少ないところも出てきますが、ずーっと膝、腰の踏み抜きやラッセルが続く急登です

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中間地点より、七倉岳のほうかな?

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しばらく同じような登りを繰り返しているうちに、気がついたら環水平アークが出ていました!

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雪に四苦八苦して登りながらも、なんとか烏帽子小屋への稜線の最後の登りへ

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不動岳と南沢岳

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この尾根、恐ろしいことにどこまでも雪がしまっておらず、踏み抜きが止まらない。。。

振り返ったら後続の方々が休憩してました

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風紋が綺麗なのですが、、、14時半です

夏道の2倍は時間をみて登ったほうがいいですね

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やっと烏帽子岳と同じ高さ

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避雷針ある広場で休憩をして、少しは踏み抜きが落ち着くだろうという期待を胸に、野口五郎小舎に向かいます

 

 

烏帽子小屋~三ッ岳~野口五郎小舎

景色は綺麗

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しかし歩みを進めれば、どうしても踏み抜く。。。

烏帽子のテント場を埋もれながら通過して、右手の雪庇の尾根から稜線へ

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このコースは4-5年前の夏に一度歩きました

あまり天気が良くなく、逃げるように歩いた、ある意味思い出のコースです

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右手には立山から薬師岳へと繋がる稜線が見えます

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烏帽子岳方面を振り返る

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三ッ岳からが長かった。。。

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うわぁ、これはきっとサンピラー

薬師岳の方に、太陽光の柱が見えました

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良くないですが、翌日以降の天候を鑑みなるべく新穂高に近づいて置くために、野口五郎まで歩きました

19時を過ぎ、ヘッデンぎりぎりのところでした

 

野口五郎小舎~東沢乗越~水晶小屋

翌日は日が出てから、5:00出発

朝日を浴びる野口五郎さん

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午前中は天気が持つ予報

それまでに、水晶小屋まで行きたいところです

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小屋から出てすぐの雪面はアイスバーン気味でしたが、尾根に登ったらまた踏み抜きの日々が始まりました

 

野口五郎山頂付近、槍穂が見えてきました

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清々しい野口五郎の朝

(野口五郎さんというと、モノマネ王座決定戦のイメージ。コロッケさんが自分のモノマネをしていたのを審査していましたね)

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水晶岳と赤牛岳

夏は黒と赤茶と緑の山が、すっかり真っ白

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荒々しい北鎌と西鎌を従える槍とは対照的な、のっぺりした野口五郎付近の尾根

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水晶小屋までアップダウンが続きます

登山道でていたところ以外は、尾根沿いに進みました

ちょっとしたリッジ歩きもあります

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ここも秘境ですね

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真砂岳かな?

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槍と双六あたりまで

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東沢乗越付近で休憩しようと思ったら、タイミングよく雷鳥さんが

望遠レンズで撮影させて頂きました

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野口五郎方面

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踏み抜いて、踏み抜いて、ようやく昼前に水晶小屋

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水晶小屋~ワリモ岳~鷲羽岳~三俣山荘

 

ワリモ分岐からはこの時期歩いたことがあります

まだまだ三俣山荘までは先が長い

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黒部五郎岳と雲の平

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ワリモ北分岐で黒部五郎から来たパーティとすれ違い、久々にトレースのある山歩きに

 

ワリモ岳付近から雪がちらつき始めました

なお昨年この辺りを歩いた時は、鷲羽からワリモ北分岐まではほぼアイゼンなしで歩くことが出来てしまいました

今年は同じ区間ずっと雪が付いていて、アイゼンです

※ワリモから鷲羽への鞍部の下りは短い区間の雪壁があります

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14時ごろに三俣山荘到着

テントを設営し水つくりしていたら、烏帽子小屋から4名のパーティが来ました

明日は同じ新穂高温泉下山コースとのこと

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三俣山荘~三俣蓮華岳双六岳~大ノマ乗越

前日夜からの降雪が10-15cmはあり、天候は風雪でした

かなり時間がかかるのは見えていたので、GPSを見ながら日の出前に出発します

 

雪で写真は無いのですが、ライチョウが至る所でゲーゴー言ってました。。。

 

出だしの黒部五郎巻道から三俣蓮華に取り付くところで、少々ぐるぐるしてしまいましたが、

三俣蓮華から双六岳までは尾根沿いに、、、脱出

ただ双六台地の風が酷いものでした

山頂からは巻道分岐に向かって適当に下って、双六小屋へ

 

双六小屋は幕営のあとも分からないぐらい

スキーとアイゼンのトレースが気まぐれ程度に出てきますが、依然苦しい山行が続くのでした。。

 

トラバースをラッセルで抜けて、稜線に出る頃には雪は落ち着いてきていました。

踏み抜き続けて、、、、弓折岳より大ノマ乗越に急降下

 

大ノマ乗越~新穂高

前日の降雪を考えると弓折岳から降りるべきでした

大ノマ乗越の雪渓は、スキーと2名ほど歩きのトレースはあるものの、水色のデプリで埋まっています

 

また雪はすっかり腐っていて、一歩一歩膝までの踏む抜き

 

シシウドヶ原までおりたら前日の降雪の影響はなかったようで、多数のトレースが出てきました

 

雨の中、登ってきていたパーティの方と情報交換しつつ、小池新道入り口まで降りてきました

大変でした

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ここからの車道歩きは、ずっと雪道でした

昨年はほとんど雪がなかったので、年によってこんなに変わるものなのだなぁと驚きました

 

ゆっくり車道を歩き、16:30頃に新穂高温泉に無事下山

かなり疲れていたのもありますが、三俣から13時間もかかりました

 

長い記事になりましたが、GWの裏銀座は、かなり厳しいルートでした

シーズンになったら冬季小屋代を払いに、また来ようと思いますが、残雪期はもういいかなぁ。。と思っています。